どーも、徳ろうです。私は海外旅行が好きなんですが、今まで行った都市の中で「ローマ」は抜群に見ごたえのある街でした。
都市も女性も綺麗だし。歴史的建造物をコンパクトに集約して街並みと一緒に観光できるのは足腰と財布にとっても優しかったです。
確か2011年の9月頃にローマに行ったと思うのですが、その時シリアのデモが行われていました。
綺麗な街並みを見ていたら、突然現れたデモ集団と重武装した警察官。いきなり物騒な雰囲気になった事を今でも覚えています。
あれから7年経ち、ISに日本人が殺されるという事件もありました。
理解できていない事が多かったので、「シリア内戦」をまとめてみました。
シリア内戦の始まり
2011年3月に「アラブの春」がシリアに飛び火したのがきっかけです。
当初の構図はシンプルで
アサド政権VS国民 でした。
しかし、アサド政権は強かったのです。私兵部隊で国民を攻撃してきました。
国民はアラブの春のような巨大な運動で政権打倒を目指していたので、アサド政権の武力攻撃の前に白旗をあげます。
しかし、武装してでもアサド政権を倒してやる!!という国民が出てきます。それが、反政府勢力。
ここからはアサド政権VS反政府勢力です。
それぞれに味方が出てきます。
アサド政権に加勢するロシア、中国、イラン 。
反政府勢力に加勢するアメリカ、欧州、サウジアラビア、アサド政権に恨みのあるIS(イスラーム国)
ここで、まだ表舞台には出て来ない以下の勢力がいます。↓
主権国家を持たないクルド人はシリア内での地位向上を目指す運動をしているだけで、序盤では内戦には参戦していません。
それと隣国のトルコ。
2012年、アサド政権VS反政府勢力の争いが激化してきた事がきっかけとなり、クルド人は自分達の地域の治安維持という目的で内戦に参戦します。
IS(イスラーム国)の勢力拡大
2014年、弱ってきたアサド政権陣営、反政府勢力の漁夫の利をついて勢力を拡大させてきたIS(イスラーム国)がシリア北東部の街ラッカを「首都」として「国家」の建国を宣言しました。
すると、IS(イスラーム国)の勢力圏とクルド人の勢力圏が被ったのでクルド人が対抗勢力となってきます。本格的に内戦に巻き込まれるクルド人 。
そこからIS(イスラーム国)は民主主義、自由、人権という既存の秩序を破壊する運動で、今の世界に希望を見出せない人を世界的リクルート活動で取り組み、勢力を拡大。 テロ行為を繰り返しました。
IS(イスラーム国)崩壊へ
あれれ、IS(イスラーム国)ってやばい組織じゃない?ってアサド政権陣営と反政府勢力のそれぞれのボス、ロシア、アメリカが思いました。
まずはISじゃね?って。
そして、2015年、うちやっちゃいますわ~とロシアがアサド政権の要請に応じる形でIS(イスラーム国)を攻撃。ついでに反政府勢力も攻撃。
ロシアが強すぎたので、反政府勢力はやられてしまいました。アメリカさん黙ってていいんすか?と思ったら、解決の糸口を探していたアメリカ、欧米各国はま、ええんちゃう?と黙認。
やられた反政府勢力は生き残りのために一部がトルコの下請け部隊に成り下がります。
すると今度はクルド人をアメリカは応援しだします。
そして、2017年、クルド人部隊の活躍でIS(イスラーム国)のラッカが陥落します。クルド人は強かった!!
そして、クルド人の勢力が拡大していきます。
現在のシリア(2018年)
一方、トルコは国内に独立を目指す武装組織のクルド人(PKK)がいます。
そのトルコ国内のクルド人(PKK)とシリアのクルド人(SDF)が連携しだすのではとトルコはびびっているのです。
なので、シリアのクルド人(SDF)VSトルコという構図が出来ています。
なので現在のシリアには、3つの連合体が存在します。
アサド政権+ロシア+イランの連合。これは国土の半分以上と人口の大半を支配していいます。
東部デリゾール一体と主要な農業地帯はクルド系シリア民主軍+アメリカ連合が支配しています。
そして反政府勢力の生き残り+トルコの連合は主として北西部を支配しています。
まとめ
こうやって各勢力を色づけして書き進めていくとアサド政権+ロシア+イランの勢力だけ色が内戦勃発当初から変わっていませんね。「アラブの春」を求めて立ち上がったのにこの現状はあまりに国民側に負担がかかるようになってしまってますね。
ISが崩壊したというニュースを聞いて、昨年はほっとした様な気持ちになりましたが、シリアの争いは隣国のトルコと独立国を持たないクルド人の争い含みながら、泥沼化していっています。